炭水化物抜きダイエットは効果がある?副作用はないの?

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炭水化物抜きダイエットとは?

炭水化物とは?

炭水化物は、タンパク質・脂質・ビタミン・ミネラルと並ぶ5大栄養素の一つです。炭水化物は体の中で分解されてブドウ糖になり、エネルギーとして使われます。脳や筋肉、臓器を動かすために必要な栄養素です。生命維持においても、非常に重要な栄養素の一つです。

炭水化物は麦、米、サツマイモ、レーズン、干し柿、ドライプルーン、小豆、きな粉、片栗粉などに多く含まれます。砂糖やみりんと言った甘味のある調味料にも多く含まれます。小麦粉も麦が原料なので炭水化物の含有量が多めです。そして小麦粉を材料とする、パンや春雨、そうめん、パスタ、ピザ生地なども炭水化物が多く含まれています。

炭水化物を抜くと、どうして痩せられるの?

炭水化物はブドウ糖に変化してエネルギーとなり、使い切れない分は脂肪として体に蓄えられます。しかし炭水化物を抜くとブドウ糖が足りなくなるので体は蓄えられた脂肪を分解しエネルギーとして使います

炭水化物を抜くことで脂肪が多く消費されるので、痩せられると言うわけです。「炭水化物抜きダイエット」「糖質オフダイエット」「糖質制限ダイエット」などと呼ばれる方法です。

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炭水化物を抜くと本当に痩せられるの?

炭水化物を摂らなければ、体は蓄えた脂肪を使うしかないので脂肪が減って痩せます。他の方法にも言えることですが、ダイエットの効果の出かたはもともとの栄養状態や筋肉量、運動量などいろいろな要素が影響します。

そのため個人差はありますが参考までに、49kgの成人女性で麦と米、サツマイモを抜いて5kg痩せた実例があります。最初のひと月で3kg落ちています。抜いたのは麦と米、サツマイモだけで、ジャガイモなど炭水化物を含む他の食品は食べていました。

49kgでダイエットをした人がいると聞くと、焦りを感じて無理なダイエットをする人もいると思います。念のため詳細を明かしますと、この女性の場合は体重の多くを占める骨格が細く筋肉量も少ないため、49kgの体重でも体脂肪は少し多めです。筋肉量が少ないことも見た目のバランス・健康ともによくないので30分のウォーキングも週に5日程度併用していました。

炭水化物ダイエットは、自分の脂肪で生命維持に必要なエネルギーを補わなければならない方法です。脂肪が少ない人が行うと大変危険です。実施する際は必ず、落とす必要のある脂肪があるかどうかを客観的に把握した上で、安全に行うことが重要です。

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炭水化物抜きダイエットの副作用は?

まず、炭水化物抜きダイエットは長期間行うものではないことを念頭に置いてください。炭水化物依存症の人や食事量が多過ぎる人、重い糖尿病の人の場合は別ですが、基本的に「特定の食品だけを摂るダイエット」と「特定の栄養素を極端に制限するダイエット」は栄養バランスが崩れるので、長期間継続することで健康に問題が生じる可能性があります。

炭水化物抜きダイエットは、アメリカのロバート・アトキンス医師によって提唱されたアトキンスダイエットが元祖になっています。かなり大幅に炭水化物を排除する方法で、減量効果に優れているので大変話題になりました。

しかし自身もこのダイエット法を実践していたアトキンス医師が死亡したことで問題点も発覚しました。死亡時のアトキンス氏には心臓病と高血圧などが確認されたのです。さらにアトキンス氏には大幅なリバウンドも見られています。提唱者自らがアトキンスダイエットの健康リスクと、リバウンドのリスクを実証したことになります。アトキンス医師の死亡後も、アトキンスダイエットによる副作用が認められる人が続々と出てきました。

炭水化物抜きダイエットを安全に行うために、リスクについてもう少し詳しく説明しましょう。

炭水化物以外の栄養素も不足しやすくなる

炭水化物のみを含む食品と言うのはあまりありません。炭水化物を排除しようとすると、対象の食品に含まれる他の栄養素も不足しやすくなってしまうのです。炭水化物自体も体に必要な栄養素であり、まったく不要なものではありません。そして後ほど詳述しますが、炭水化物を極端に制限すると体の中のアミノ酸も大量に消費されて不足してしまうのです。

糖質制限と言えば、糖尿病患者の治療にも医師の判断で使用される方法ですが、血糖値がそれほど高くない患者については「糖質制限は栄養バランスが崩れるから」と言う理由で食事制限はされません。軽度の糖尿病患者の場合は普通に何でもきちんと食べるよう指導され、薬で糖の吸収だけを抑える方法が取られます。炭水化物を抜くことは医師から見ても「健康へのリスクが高く、よほど必要な場合を除いてはなるべく避けたい方法」なのです。

炭水化物を過剰に制限し過ぎると、以下のような副作用を起こします。

糖質不足による不調

炭水化物=糖質を制限するので、やり過ぎると低血糖状態になり、倦怠感や頭がぼんやりする症状が見られるようになります。脳がエネルギー源として使用できるのはブドウ糖のみなので、ダイエット中であっても適量のブドウ糖は必要です。

基礎代謝が落ちて太りやすくなる

体の中の糖質が不足すると、肝臓がアミノ酸を分解してブドウ糖を作ります。これを「糖新生」と言います。分解されるアミノ酸=筋肉です。炭水化物を抜くことで脂肪だけでなく、筋肉も分解されて減ってしまうのです。

筋肉は摂取カロリーの多くを消費するので、天然のダイエット器官とも言えます。筋肉が多いほど、たくさん食べても太りにくい体を維持することができます。しかし筋肉量が落ちてしまうと、ダイエットを始める前よりも太りやすくなってしまいます。これが、炭水化物抜きダイエットがリバウンドしやすい理由です。

内臓に負担がかかる

炭水化物抜きダイエットは、「炭水化物以外のものなら好きなものを好きなだけ食べてよい」と言われていますが、それは大きな間違いです。炭水化物をカットした分の不足するカロリーは、主にたんぱく質や脂質で補うことになりがちです。

しかしたんぱく質や脂質が多過ぎる食事は肝臓や胃に負担がかかり、腸の中の悪玉菌を増加させるので腸内環境も悪化します。極端な形で炭水化物抜きダイエットを継続することで、これらの症状が病気を誘発することもあります。腸内環境の悪化は、ニキビや肌荒れの原因にもなります。

悪玉コレステロールの増加

極端な糖質制限は血液中の善玉コレステロールを減らし、悪玉コレステロールを増加させます。悪玉コレステロールは血管を詰まらせやすく、動脈硬化の原因になります。

血行不良

前述の通り糖質不足になると、肝臓で糖新生が起こります。そのため、糖質だけでなくアミノ酸も不足するようになります。アミノ酸は血液や筋肉を作りますが、血液の循環をよくする働きもあり、不足すると血行不良に陥ります。

体温の低下

エネルギーを燃焼させて体を温めるのは筋肉です。しかし極端な糖質制限は筋肉量が少なくなるため、体温が下がって冷え性の原因になります。

免疫力の低下

炭水化物を抜くことで高タンパク・高脂肪の偏った栄養バランスになりやすいため、免疫力が低下します。風邪やインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなるだけでなく、アレルギー疾患や癌を誘発する原因にもなります。

精神的ストレス

ご飯やパンなどの主食は嗜好性が高く、口にできないことで精神的なストレスになります。そのため、あとになって反動でたくさん食べてしまうこともリバウンドの大きな原因になります。

主食が食べられないこと自体は人によっては慣れてしまいますが、それでも外食をしなければならないときはドリンク以外に頼めるメニューがほとんどない店も多く、かなり苦労します。

また、人と食事をしなければならない場面や、職場でお菓子を配られたときなどに相手に事情を説明しなければならないことが多く、そう言ったこともストレスになりやすいです。

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炭水化物を抜くのではなく、「減らす」が正しい

このように炭水化物は体に必要な栄養素であり、不足し過ぎるとさまざまな健康障害を引き起こします。しかし炭水化物を控えることは、基礎代謝や運動量に対して摂取カロリーが多過ぎる人に有効なダイエット方法でもあります。

炭水化物抜きダイエットのもととなったアトキンスダイエットは、炭水化物を極端に制限し過ぎるために健康障害を引き起こしました。しっかり痩せられて健康リスクも少ない炭水化物抜きダイエットは、正しくは「炭水化物減らしダイエット」です。上で例に出した女性も麦・米・サツマイモは完全に抜きましたが、片栗粉や大豆と言った形で毎日ある程度の量の炭水化物を摂取していました。

また、この女性の場合は特定の食材が体調不良に繋がっている可能性があったので食材指定での排除でしたが、食物アレルギーなどの症状が見られない人の場合は食べてはいけない食材はありません。ただ、「ご飯やパンを食べ出すと少しでは我慢できない」「一度食べると続けて何度も食べたくなる」と言う人の場合は、食べてよい曜日を限定するなど回数を減らす対策を立てましょう。

そのような問題がないのであれば、単純に主食の量を減らせばOKです。ただし減らした分を間食で菓子パンやクッキーなど、炭水化物の多いものを摂らないよう気をつけます。炭水化物抜きダイエット中の食事の工夫の仕方についても、機会があればまたご紹介したいと思います。

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他の方法と併用すると体への負担が少ない

炭水化物抜きダイエット単体で痩せようとするよりも、他の方法と組み合わせて併用すると体への負担が少なくなります。まず普段体を動かす習慣がない人・筋力が弱い人は運動をする習慣をつけます。

激しい運動や本格的なスポーツでなくてもよいので、日常的に体を動かして筋肉量が増えることで基礎代謝(じっとしているときのカロリー消費量)が上がり、痩せやすくリバウンドしにくい体になります。

また炭水化物抜きダイエットは体が慣れるまで空腹を感じやすいので、空腹感をサポートしてくれるダイエット食品も強い味方になります。プレミアム酵母も「糖質分解」「痩せやすい腸内環境づくり」「満腹感キープ」と、ダイエットにうれしい3つの効果があるのでおすすめです。

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