クレーターは治りにくいが改善が可能
クレーターと呼ばれる陥没したニキビ跡は、治らないと思っている人も多いのではないでしょうか?クレーターは真皮に傷が到達してしまっているので治りにくく、完全に元の状態に戻すことは難しいです。ですがきちんとケアをすれば、かなりフラットに近い状態まで戻すことが可能です。
クレーターを改善するには、化粧品やサプリメントで真皮にコラーゲンを与えて修復を促すのが基本です。コラーゲンはお肌にハリや弾力を与えるので、クレーターの凹みを盛り上げるのに役立ちます。さらに角質をケアして表皮のターンオーバーを促すことで、よりクレーターが目立たなくなります。
角質ケアでもクレーターが浅くなる
表皮のターンオーバーが乱れて角質が厚くなっていると、角質の厚みの分クレーターが深くなってしまいます。ターンオーバーを促進するケアと、余分な角質を取り除くケアを続けることで少しずつですがクレーターが浅く目立たなくなっていきます。ターンオーバーが乏しい真皮に傷が届いているので改善するまで期間はかかりますが、何年も継続しているといつの間にか凹みが浅くなっています。特に女性の場合はお肌が薄くクレーターの凹凸も高低の差がそれほどないので、ある程度改善してくるとお化粧でだいぶ目立たなくなります。
お肌のターンオーバーを促すケア
お肌の水分が不足しているとターンオーバーが乱れてしまいます。お肌のターンオーバーを促すには、しっかりと保湿することが重要です。そして規則正しい生活で、体の細胞全体の周期を整えることも大切です。
時間は短くてもよいので良質な睡眠を取り、栄養バランスのよい食事を摂り、できる範囲でよいので適度に運動をし、ストレスに負けないよう精神面の工夫をしてホルモンバランスを整えると、細胞の周期が整いお肌のターンオーバーもスムーズになります。
余分な角質を取り除くケア
お肌の表面がザラザラしている・ゴワゴワしている・くすんでいる場合は不要な角質が溜まっているので取り除きます。顔の角質を落とすにはいろいろな方法がありますが、自分でできる方法で効果があるのは
- AHA(フルーツ酸など)の酸で溶かす
- スクラブの摩擦で剥がす
- 角栓を落とせるタイプのオイルクレンジングで浮かせて剥がす
この3つです。ただし、いずれの方法もやり過ぎはお肌を傷めてしまうので注意が必要です。それぞれの方法についてご紹介しますので、自分のお肌に合いそうな方法を試してみてください。
AHA(フルーツ酸など)の酸で溶かす方法
ピーリングと呼ばれる方法で、お肌に酸を塗ることで角質を溶かして剥がします。ニキビケア用の酵素入り洗顔料などでお肌がツルツルになるのも、同じ原理です。AHAが配合された化粧水や洗顔料を使用すると簡単です。
いずれもパッケージに記載されている使用方法と注意事項に従って使用します。特に、目の周りは必ず避けて使用します。酸はタンパク質を溶かすので、目に入らないよう充分に注意しましょう。
やり過ぎると角質が解け過ぎてお肌がヒリヒリします。刺激を感じるようならすぐに洗い流しましょう。
ピーリングローションの作りかたと使いかた
クエン酸を使用すると、AHA入りのピーリングローションを自分で簡単に作ることができます。クエン酸はAHAの一種です。薬局で買える材料を混ぜるだけで、市販の化粧品よりも安く作れます。容器も、トラベル用の詰め替えボトルが市販されています。普通のプラスチック製のもので大丈夫です。
100円ショップでも売っていますし、化粧小物を扱っているドラッグストアや手作りコスメの材料を扱うショップでも売られています。手に入れば、メモリが書かれているボトルだと材料の分量を図りやすくて便利です。
用意するものは以下の材料で、いずれもドラッグストアで手に入ります。記載した分量で作る場合は、容量150ml以上のボトルを使用するとしっかり混ぜやすいです。清潔なグラスも1つ用意します。
- 精製水 90ml
- グリセリン 10ml
- クエン酸 小さじ1
- 重曹 小さじ1よりやや少なめ(スーパーの製菓コーナーなどにも売っています)
重曹はクエン酸の酸を中和する役割があります。クエン酸だけだと酸性度が高過ぎ、肌荒れの原因になるので、必ず重曹を加えて弱酸性に中和します。
作りかた
- ボトルに精製水とグリセリンを入れ、ふたをしっかり閉めて上下によく振って混ぜます。
- 1をグラスに入れ、クエン酸を加えます。
- 2に重曹を少しずつ加えます。一度に加えると泡立ってこぼれるので注意します。
- 重曹を全量加えたら、泡が出なくなるまでかき混ぜます。
- 1で使用したボトルに移し、冷蔵庫で保管して1ヶ月以内に使い切ります。
使いかた
洗顔後の清潔なお肌に使用します。柔らかいコットンにたっぷり含ませ、目の周りを避けてお肌を拭き取ります。お肌に付着したローションで勝手に角質が溶けるので強く擦らず、なぞる程度で充分です。強く擦ると刺激になり、ターンオーバーが乱れる原因になります。
顔の中心から外側に向けて、ゆっくりとコットンを動かします。お肌の上をゆっくり移動することで、ローションがお肌に馴染んで効果が出やすくなります。刺激を感じるようなら、最後に水で洗い流します。
ピーリングローションでのお手入れは、3日に一度くらいからスタートします。お肌の様子を見て、大丈夫そうなら2日に一度まで増やします。お肌が敏感な人は、お手入れの回数やクエン酸の量を減らして様子を見ます。
お肌が赤くなるなど異常が見られる場合は、すぐに中止します。症状が重い場合は皮膚科医に相談しましょう。
スクラブの摩擦で剥がす
ボディー用のスクラブは顔の皮膚には粒子が荒く、傷をつけやすいので避けます。顔のお手入れには洗顔料として売られている、粒子の細かいものを使用します。スクラブにもいろいろな種類があり、ザラザラして強い摩擦力を生じるものから、丸くてお肌の上を転がるだけのように感じるものまであります。
ザラザラするスクラブは角質を落とす効果が高い反面、角ばっているので強く擦るとお肌を傷つけてしまいます。やさしく洗っても、お肌が敏感な人だとヒリヒリする場合があり、肌質が強い人に向いています。効果は高いですが少々手荒でお肌に負担がかかるので、週に1回程度にとどめます。他の日もお肌の角質が気になる場合は、別の方法と併用します。
ビーズタイプの丸いスクラブは角質を落とす力は弱いですが、角でお肌を傷つける心配がなく、お肌が敏感な人にも使いやすいです。肌質や、角質の溜まり具合に合わせてスクラブ入り洗顔料を選びましょう。スクラブ入りの洗顔料を使用するときは、目に入らないよう充分注意します。目に入ると眼球を傷つける恐れがあります。万一目に入ってしまったときは絶対に擦らず、すぐに水でよく洗い流します。
ルナメアACの洗顔料も、お肌が弱い人の角質ケアにおすすめです。ふわふわの柔らかい植物繊維が、古い角質や毛穴の中の汚れを絡め取ってくれます。刺激が少ないので、毎日のケアに取り入れても安心です。
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角栓を落とせるタイプのオイルクレンジングで浮かせて剥がす
毛穴の角栓を落とすことを目的として売られているので、使ったことのない人には盲点ですが、この手の商品も古い角質を浮き上がらせて剥がしてくれます。顔に伸ばしてていねいになじませると、毛穴詰まりの酷い人は角栓がポロポロ取れるのが指先の感触でわかります。古い角質が溜まっているお肌だと、剥がれた角質も手についてきます。
長時間の使用はお肌に負担がかかるので、3分程度なじませたら水かぬるま湯で洗い流します。長くても5分くらいでやめましょう。本来はメイクを落とす目的のものなので、毎日使用してもOKです。洗い流した後にオイルのぬるつきが残るものは、水だけでは完全に洗い流せないものなので必ず洗顔料で落とします。
ぬるつきが残らないものは、洗顔料は使っても使わなくてもOKです。使う場合は洗浄力がマイルドな洗顔料を選びましょう。水で流したあとにお肌に残らないクレンジング剤の場合は、洗浄力の強い洗顔料で重ねて洗うとお肌に負担がかかってしまいます。
角質ケアのあとは保湿もしっかりと
いずれの方法を行う場合も角質を取り除いたあとのお肌は、外部からお肌を遮断していた角質がなくなっているので普段よりも乾燥しやすくなっています。刺激にも弱くなっているので、マイルドな処方の保湿ケア用品でしっかりと保湿しましょう。アルコール入りのものなどは滲みやすいので避けます。
角質ケアが終わったら、時間を置かずに速やかに保湿することも大切です。時間が開くと、その間にどんどんお肌の水分が蒸発してしまいます。美容成分の浸透を妨げる角質がなくなっているので、美白ケアやエイジングケアも効果が出やすくなっています。
お化粧でもクレーターをカバーできる
根気よくケアを続けてクレーターが浅くなってくれば、お化粧でもかなりカバーできるようになります。ポイントは化粧品の選びかたと塗りかたです。下地やファンデーションは、不自然にならない範囲で、なるべく明るい色を選びます。白に近い色ほど光を反射し、クレーターの中の影ができにくくなるからです。
さらに光を乱反射させて毛穴をカバーするタイプのもので、ツヤのある質感のものだと最適です。これらの要素も、クレーターの中に影ができにくくなり、お肌をフラットに見せてくれます。特に仕上げに使うフェイスパウダーは、光を拡散させるものを選びます。パールやラメが控えめに入っているものも効果的です。ただし、パールやラメがギラギラとたくさん入っているものは不潔に見えるので避けましょう。
ベースメイクは、全てのアイテムを薄く均一に塗ります。クレーターを隠そうとして厚く塗るとお肌全体が汚く見えてしまい、クレーターも余計に際立ってしまいます。クレーターの中で毛穴が開いている場合は、毛穴落ちでムラも生じてしまいます。
ベースメイクは薄いほうが元々のお肌がキレイなように錯覚させられるので、多少のクレーターも目につきにくくなります。
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