遅延型アレルギーとは?
正しくは「遅延型食物アレルギー」「遅延型フードアレルギー」と呼ばれるように、食物アレルギーの一つです。食物アレルギーと言えば、食べたあとすぐにアナフィラキシーショックを発症して死亡するイメージを持つ人が強いと思います。
しかし遅延型アレルギーは食べてから6~24時間後にアレルギー症状を発症します。2~3日経ってから症状が出る場合もあると言われます。食品の摂取から発症までのタイムラグが長いため症状と原因の因果関係が特定しにくく、本人や周りがアレルゲンに気付きにくいのが特徴です。
遅延型アレルギーで起こり得る症状には以下のような症状があります。
- 消化器官の症状
過敏性腸症候群、お腹にガスが溜まる、便秘、下痢、吐き気など - 神経の症状
不安神経症、情動不安定、憂鬱感、集中力の欠如など - 筋骨格系の症状
関節炎、関節痛、筋肉痛、倦怠感など - 泌尿器・生殖器の症状
夜尿症、頻尿、ほてり、尿意切迫、膣の痒み、おりもの異常、月経前症候群(PMS)など - 呼吸器系の症状
喘息、鼻水、鼻づまり、慢性副鼻腔炎、慢性咳、咽頭炎など - 循環器系の症状
不整脈、胸痛、高血圧、頻脈など - 皮膚の症状
ニキビ、アトピー性皮膚炎、フケ、湿疹、目の下のクマ、多汗など - その他の症状
慢性疲労、偏頭痛、浮腫み、口内炎、ドライアイ、涙目など
もし生活習慣にこれと言った問題がなく、ホルモンバランスの異常が見られず、衛生状態やスキンケアにも問題がないと思われる状態でもニキビが改善しない場合は、遅延型アレルギーの症状としてニキビができている可能性を疑ってみましょう。
遅延型アレルギーの原因と調べかた
遅延アレルギーの原因となる食品
口に入るものであれば、何でもアレルゲンになり得ます。一般的な食品アレルギーと同様に乳製品、果物類、魚介類、肉類、卵、穀物類、ナッツ類が代表的なアレルゲンです。傾向としては鶏卵と牛乳で遅延アレルギーを発症する人が多いようです。
現在、アレルギー治療を専門に行う病院などでは100品目前後までの食品のアレルギー検査が可能です。しかし遅延型アレルギーが注目されてきたのはごく最近のことで、ほとんどの医療機関ではそこまで多くの項目の検査はできないのが現状です。
アレルゲンを詳しく知りたい場合は?
全項目を検査できる医療機関が近くにない場合はまず、近隣の医療機関で可能な項目を検査します。検査でアレルゲンが見つからない場合は、主治医に紹介状を書いてもらって他の項目を検査できる病院を受診することになります。
ただし、通常のクリニックなどで検査が可能な範囲については保険が適用されますが、多くの項目を検査する場合は現段階では自由診療の範疇になるため、検査費用が少し高めです。自由診療は各医療機関が自由に価格を設定できるので、医療機関によって費用が異なりますが、3万円~4万円程度が相場のようです。
しかし前述の通り多くの項目を検査できる医療機関が少ないため、検査が可能な医療機関に行くのが難しい人は市販の検査キットを利用する方法もあります。こちらも少し値が張りますが、遠方の医療機関に泊りがけで検査に行くよりは安く済みます。
すぐに検査ができない場合は?
ニキビができる要因にはさまざまなものがあるため、可能性のある要因を一つずつ潰していくのが確実です。遅延型アレルギーの可能性が考えられるのであれば、なるべく早くアレルゲンを特定して排除できるのが理想です。しかし検査費用がまとまった金額になるので、すぐには難しい人もいるでしょう。
その場合はすぐにできることとして、乳酸菌を摂取するのがおすすめです。腸の中の乳酸菌はさまざまな働きを持ちますが、免疫を抑制する働きもあるのでアレルギーを抑える効果も期待できるのです。乳酸菌のサプリメントもいろいろなものが出回っているので、利用してみるとよいでしょう。
ピンとくるものがなければ、きらりのおめぐ実もニキビ肌のためのサプリメントで、腸内環境を整えて善玉菌を増やしてくれるビフィズス菌が配合されているので候補に入れてみてはいかがでしょうか。
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