顔ニキビができ始めた頃のお話
初めてのニキビは小学生の頃
現在40代の筆者に初めてニキビができたのは、10歳の頃です。赤く腫れて目立つタイプのニキビができました。小学4年生ですから周りの子はみんな、まだスベスベの子供の肌です。私は背が伸びるのが早かったので、体が思春期に移行するのも他の子より少し早かったようです。
みっともない上に、他にそう言う子がいないので目立ってとても恥ずかしかったです。そして、10代のときにできるニキビは大人のものと違い、大きく腫れて痛いので、それもストレスになりました。赤く腫れたニキビが黄ニキビに移行して、授業中などに勝手に破れて膿が出てくるのも困りました。
年齢が上がるにつれて数と頻度を増しながら、高校生くらいまで痛みを伴うニキビとの戦いが続きます。
治療と予防の情報源がなくて四苦八苦
ニキビができたら治すための対策を取らなければなりませんが、子供なのでお肌に関する知識が全くありません。今のお子さん達ならお化粧品の知識を持つ子も珍しくありませんが、当時の子供は日焼け止めすら塗らないのが普通でした。インターネットもない時代なので、自分で調べる方法もあまりありません。
母親もニキビができやすい人でしたが、「子供はお肌のお手入れは必要ない」と言う考え方の人で、「高校を卒業するまでは化粧品は使ってはいけない」と言う教育方針だったのでお手入れの仕方を教わることもありませんでした。実は顔の洗いかたすら教わった記憶がなく、小さい頃の習慣のまま、朝は濡れタオルで拭いておしまいでした。
ですが放っておいてもニキビはくり返すばかりで治る気配がなかったので、中学に上がって以降、自分なりに情報を集め、治し方と予防方法を模索することになります。
顔ニキビの対処法を模索
病院に頼れなかった過去
ニキビ治療と言えば皮膚科ですが、当時の筆者は何となく「病院は体調が悪いときや大きな怪我をしたときに行くもの」と言う認識があったので、皮膚科に行くことを思いついたのは、ニキビに悩み始めて何年も経ってからでした。
中学か高校の頃にやっと「こんなに何年も治らないのなら、病院に行ってもいいのではないか」と考え、近くの皮膚科を受診しました。何か専門的なアドバイスも聞けるのではと期待しましたが、田舎のクリニックのおじいちゃん先生だったせいか、塗り薬を出されておしまいでした。
さらに、しつこいニキビの場合は1回2回の通院で治るものではないので、通院を始めてからは「どうして病院ばかり行くのか」と言う苦情が母親から出るようになり、改善が見られる前に通院できなくなりました。
ニキビの解決には背景の原因を取り除くべし
親の協力を得られない未成年者としては、お小遣いの範囲でこっそり試せることをやるしかありません。市販のニキビ治療薬を塗ってみたり、皮脂がいけないらしいことは知っていたので脂取り紙でこまめに抑えてみたり、考え付くことは一通りやったと思います。でも、ニキビの悩みからは解放されませんでした。
実は今思うとホルモンバランスの乱れもあって、14歳頃からは過度の皮脂分泌にも悩まされていました。あとから考えると私のニキビはさまざまな要因が絡み合った結果であって、ニキビそのものに対処するのではなく、根本的な問題を解決する必要があったのです。ですが、そのことに筆者が気が付くのは、もう少しあとの話です。
幸い、高校生くらいからは痛く腫れるようなニキビはできにくくなりましたが、筆者のニキビ&皮脂との戦いは30代まで続きます。
顔ニキビの原因の一つは乾燥
大きな膿が透けて見えるのが恥ずかしいので潰して跡が残ってしまったり、角栓が気になって無理に針で取り出して毛穴を広げてしまったり、いろいろと失敗もしましたが、長年の経験と研究で実感したことがいくつかあります。その中から、今回は保湿の必要性を中心にお話します。
いろいろ試してわかったことの一つは、どんなにオイリーで肌がベタついても、肌への水分補給を怠ってはいけないと言うことです。筆者は「自分の皮脂でベタベタするのに、何か塗ったら余計にベタベタしてニキビが悪化するのではないか」と思っていました。実際に化粧水なども試してみましたが、ベタつきに拍車がかかって不快なので1種類試したところでやめてしまいました。
しかし水分が充分でないと、お肌が「乾燥しているから潤いを足さなくちゃ」と皮脂をたくさん出してしまって、余計に毛穴が詰まりやすくなり、ニキビができやすくなってしまうのです。慢性的に皮脂分泌が過剰になると毛穴も広がり、ますます脂や汚れが詰まりやすくなります。詰まった毛穴がニキビに発展しやすいのは、ご存知の通りです。
乾燥が招くニキビ以外の肌トラブル
お肌が乾燥していると、皮脂分泌が増える以外にも肌トラブルが起こりやすくなります。まず、乾燥しているお肌は免疫力が落ちるため、ニキビの原因となるアクネ菌への抵抗力も弱くなってしまうのです。
さらにお肌のターンオーバーも遅くなります。乾燥しているお肌は外部からの刺激に弱く、肌を守るために代謝を遅らせるようになってしまうのです。ターンオーバーが滞った状態のお肌はニキビが治りにくく、跡が残りやすくなります。キメの乱れやシミ、シワの原因にもなります。
ニキビ肌を改善し、ニキビができにくいお肌に導くための根本的な解決策の一つは、充分に保湿して肌を強くすることなのです。
ニキビの改善・予防には潤いが大切
自分に合う基礎化粧品を見つけよう
ニキビができやすいお肌を改善・予防しキレイに保つためのお手入れのポイントは、「必要な潤いを残しながら不要な汚れだけを取り去ること」「自分のお肌に合うアイテムで充分に潤いを与えること」です。刺激を感じたり赤くなったりしなくても、使ったあとでベタベタして気持ち悪いと感じるなら、それはお肌に合わない化粧品と言うことです。
お肌のお手入れでストレスを溜めては、ますますニキビによくありません。使ってみて気持ちがよくないと感じるものは、無理に使い続けなくていいのです。サンプルやトライアルセットを上手に利用して、自分が心地よく使える化粧品を探しましょう。今は使用感も保湿力もさまざまなタイプのものが出回っているので、根気よく探せば自分に合うものを見つけやすいです。
肌質や好みが似ていそうな人の口コミも参考になります。インターネットで気になる化粧品について「商品名 口コミ」で検索すると、満足している人の口コミだけでなく、「よくなかった」と言う意見も見ることができます。メーカーのサイトだけでなく、口コミを投稿できるサイトで調べると商品について客観的な意見や感想を知ることができるのでおすすめです。
よい基礎化粧品を選ぶポイント
洗顔料
洗浄力が強すぎないものを選びます。ニキビ肌の人は、肌を清潔にしようと洗い上がりがサッパリするものを選びがちですが、乾燥が皮脂分泌を促してしまうのは前述の通りです。潤いを残しながら毛穴の中の汚れを落としてくれるものがおすすめです。
使うときはよく泡立て、手と顔の間に泡のクッションを置くようにして洗います。手は顔に触れず、泡だけがお肌を転がるのがベストです。泡立てネットを使うと簡単にたっぷりの泡を作ることができます。
洗い終わったら、洗顔料がお肌に残らないよう、水またはぬるま湯でしっかりとすすぎます。すすぎ切れずに洗顔料がお肌に残ったままになると、肌トラブルの原因になります。特にもみあげや生え際はすすぎ残しが出やすいので、鏡でチェックしながらすすぎます。
化粧水
お肌の状態にあった保湿力のものを選びます。ベタベタせずお肌が水分でモチモチプルプルするものが、自分のお肌に合う保湿力の化粧水です。お肌の表面は毛穴やキメで意外にでこぼこしているので、掌や指の腹でお肌の奥に押し込むようにして塗ります。「サッパリしすぎかな?」と思うときは、2~3回くり返して塗るとちょうどよくなる場合があります。
お肌の表面だけでなく、角質層の奥まで届く化粧水がベストです。有効成分の分子を小さくしてお肌の奥に浸透しやすくする「ナノ化テクノロジー」を使用しているものは、角質層までしっかり届くのでおすすめです。一度使ってみると、分子の荒いものとは使用感が全く違うことがわかります。
美容液・クリームなど
若い人の場合は化粧水だけで足りる人もいますが、20代以降の大人ニキビに悩む人などは化粧水のあとに美容液やクリームなど、水分にフタをして閉じ込める役割のアイテムを足します。
こちらも自分に合った保湿力のものを選びましょう。必要以上にベタベタせず、塗ったあとにサラッとするものが使いやすいです。
なお、化粧品を選ぶ際はニキビの元ができにくい「ノンコメドジェニック処方」のものの中から選ぶと、ニキビ肌にも安心です。顔ニキビについて今回は保湿の観点からお話させていただきましたが、乾燥以外のニキビの原因と解決策についてもいろいろ試したので、機会があればまたご紹介しますね。
また、もしお子さんがニキビに悩んでいるようなら、早めに正しいお手入れの仕方を教えてあげてくださいね。
コメント
[…] いかがでしたか?水洗顔の場合も洗顔料を使用する場合も、洗い終わった後の保湿ケアも忘れずにしてくださいね。保湿ケアアイテムの選び方はこちらの記事でご紹介していますので、そちらも参考にしてみてください。今回は乾燥を伴うニキビ肌を対象にお送りしましたが、機会を改めてオイリータイプのニキビ肌の洗顔方法もご紹介しますのでご期待ください。 […]