B’z「LOVE PHANTOM」歌詞の意味と考察|“愛と破滅の狭間で揺れる究極のロックバラード”
1. 曲の概要
「LOVE PHANTOM」は、1995年10月11日にリリースされたB’zの18枚目のシングル。
作詞:稲葉浩志、作曲:松本孝弘。
イントロにオーケストラ風の壮大な導入部があり、その後ハードなギターリフが炸裂する劇的な展開が印象的。
B’zの楽曲の中でも異色で、ライブでは観客を熱狂させる定番曲です。
“ファントム=幻影”というタイトル通り、**「幻のように掴めない愛」**と、それに翻弄される心を描いたダークなラブソング。
2. 歌詞引用と考察
2-1. 欲望と破滅
「いらない何も 捨ててしまおう」
冒頭から強烈な一言。
これは「愛する人を手に入れるために、他のものは全部捨てる」という欲望の表れ。
同時に「すべてを壊してでも求める愛」が、破滅的な香りを放っています。
2-2. 幻影としての愛
「愛の幻を抱きしめていたい」
愛は確かなものではなく、掴もうとすると消えてしまう“幻”。
でも人はそれを追い求めずにはいられない。
ここで歌われるのは、手に入らない愛をあえて抱きしめる矛盾した欲望です。
2-3. 暗闇と光
「闇の中で 君だけが光ってた」
孤独や虚無の中で、唯一光を放つ存在=君。
これは依存とも言える強烈な愛情で、稲葉浩志の歌詞が持つ“人間の弱さと切実さ”を象徴しています。
2-4. 愛は救いか破滅か
曲全体を通して描かれるのは「愛に救われたい」気持ちと「愛に飲み込まれて壊れてしまう」恐怖。
つまり「LOVE PHANTOM」は、愛そのものが甘美で危険な存在であるというメッセージなんです。
3. タイトル「LOVE PHANTOM」の意味
「LOVE PHANTOM」は直訳すると“愛の幻影”。
- 手に入れたと思ったら消えてしまう
- 求めれば求めるほど追いかけられない
- でもその幻に取り憑かれるように求め続ける
つまりタイトルは、**「愛という名の幻想に溺れる人間の姿」**を表しているんです。
4. サウンドの特徴
- クラシカルで重厚なイントロ
- 松本孝弘の鋭く重いギターリフ
- 稲葉浩志のドラマティックなボーカル
バラードのような始まりから一転、ヘヴィロックへ展開する流れは、まるでオペラのような壮大さ。
“愛に飲み込まれていく”感覚をサウンド自体で表現しています。
5. この曲が響く理由
- 愛のダークサイドを描く
「欲望」「依存」「破滅」といった危うい感情を赤裸々に歌う。 - ドラマティックな展開
イントロ→静寂→爆発的サビ、という流れが強烈な印象を残す。 - 普遍的なテーマ
誰もが抱える「愛に溺れる恐怖」と「愛に救われたい願望」。 - ライブでの迫力
B’zライブの名物曲として、観客が熱狂する一体感を生む。
6. まとめ
B’z「LOVE PHANTOM」は、
- 愛を幻影として描いたダークなラブソング
- 「救いと破滅の狭間で揺れる心」を赤裸々に表現
- クラシカルで壮大な導入とハードロックの融合が唯一無二
- B’zのキャリアの中でも特に実験的かつ人気の高い名曲
を持つ楽曲です。
「LOVE PHANTOM」とは、掴めない愛に翻弄されながらも求めずにいられない人間の業。
だからこの曲は、30年近く経った今でもファンに深く愛され続けているのです。
👉 あなたにとっての“LOVE PHANTOM”は?
手に入らないのに求めてしまうもの、甘美で危険なもの…。
この曲を聴けば、心の奥に潜む“幻影の愛”を思い出すはずです。
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